コスプレとはお金のかかる趣味です。イベント参加費、衣装代、交通費、アフター費などなどかかるお金は青天井です。
そうはいっても「お金がないけどコスプレしたい」という人もいると思います。
今回は予算別にコスプレでできること、できないことを考えました。
わたしのコスプレ経験基づく平均的な値段になりますが、参考にしてください。
【目次】
予算0円
まずはコスプレに全くお金をかけない予算0円の場合について考えてみます。
工夫次第でコスプレらしいこともできますが、一般に想像されるコスプレらしいことは難しいです。
宅コスがメイン
予算0円ということはコスプレイベントへ行くのは困難なので、必然的に自宅でコスプレするいわゆる「宅コス」がメインの活動になります。家で好きなキャラクターの衣装を着て写真を撮ったりします。
宅コスとはいえ、背景を整えたり部屋の明るさを調整したりすることで家とは思えない写真が撮れます。また、友達を呼んでコスプレして遊ぶのも楽しいです。
「どうしてもコスプレイベントでコスプレしたいんだ!」という人もいると思います。そんな時は無料で参加できるイベントを探しましょう。数は限られますが参加料無料のイベントも存在します。
ですが、わたしは予算がある程度確保できない状態でコスプレイベントに参加するのは控えた方がいいと思います。クオリティが低い、捏造衣装等は心無い言葉を浴びせられる要因になってしまいがちです。鋼の心がないかぎり、一式衣装がそろえられるようになるまではイベント参加は見送るのをおすすめします。
衣装はあるものを活用
予算0円ではもちろんコスプレ衣装やウィッグは購入できないので、今あるものを活用してコスプレを楽しみます。
タンスの中をくまなく探してキャラにぴったりの1着を見つけましょう。
髪の整え方次第でキャラに寄せることもできます。
服を改造して衣装にするのもありです。これはわたしもよくやります。
装飾品も家の中にあるもので代用できることがあります。とにかく目を皿にして使えるものがないか探しましょう。
人脈を使って衣装を借りる・譲ってもらう
もしすでにコスプレイヤーとの人脈があるならば、衣装を借りることでお金をかけずにコスプレができます。また、もう着ない衣装を譲ってもらえればタダで衣装を手に入れられます。
...と都合のいいことを書いてみましたが、よっぽど気を遣って交渉しないかぎり衣装の貸し借りと譲渡はトラブルになります。人から借りた衣装を壊しても弁償できるお金がないならば借りないようにしましょう。
衣装のおねだりばかりしてお礼をしない人もいますが、心証はよくありません。お礼にちょっとしたお菓子を用意したり、ご飯をおごったり、結局出費は発生します。
コスプレ界隈では一瞬でよからぬ噂が広まります。自分の悪評が立つと人はどんどん離れていきます。トラブルの種は避けるのが無難です。
コスプレ仲間を探すのは難しい
基本的にコスプレイヤー同士の交流はイベントなど対面で行われることが多いです。最近はSNSを利用してつながる人もいますが、まだまだ主流ではありません。
予算が0円の状況ではイベント参加は難しく、衣装もなかなか揃えられないので他のコスプレイヤーと交流を持つのは難しいでしょう。
しかし、積極的に交流を持とうとすれば案外いけたりもするので結局は本人の行動力次第です。
「無料」には気を付けて
先ほど無料のコスプレイベントがあると書きましたが、コスプレ初心者のうちはあまり参加をおすすめできません。個人的な意見ですが、コスプレイベントは参加料に比例して治安が変わる傾向にあると思っています。安いイベントほど盗撮やセクハラだけを目的にする人が来やすくなります。ある程度自衛できるようになってからの参加がいいと思います。
セクハラつながりで言えば、SNS等で「衣装を無料でプレゼントするから写真を撮らせてほしい」とメッセージを送ってくる人がいます。ほぼ100パーセント良からぬことが起きるので断りましょう。
予算5000円
5000円予算を確保できる場合にできることを考えてみます。
衣装一式を揃えるにはまだ予算不足ですが、専用の道具やイベントに手を出せるようになります。
コスプレイベントに参加できる
筆者は愛知県民なので、愛知県の話をします。
愛知最大のコスプレイベント「コスプレサミット(コスサミ)」、名古屋を中心に定期的に開催される「ビビコス」、商業施設で行われる「コスモール」など、コスプレイヤーの参加が多いイベントは、2000~3000円程度で参加チケットを購入できることが多いです。交通費まで入れればだいたい5000円程度になるのではないでしょうか。
すでに何らかの衣装を持っていれば、それをもってコスプレイベントに行ってみてください。楽しいですよ。
4000円では衣装一式をそろえるのは難しいと思います。なので、カメラをひっさげて参加してみるのもおすすめです。高級な一眼レフカメラでなくても、スマホカメラで撮影できます。なにより、コスプレイベントの雰囲気を味わうことができます。
ウィッグが購入できる
富士達、スワローテイル、クラッセのウィッグであれば、5000円あればたいていのものが購入できます。いずれも比較的安価なウィッグメーカーですが品質が劣るようなことはなく使いやすいです。
わたしもコスプレ歴10年ですがスワローテイルのウィッグを愛用しています。
ただ、複数のウィッグを組み合わせるとなると少々予算不足かもしれません。例えばバンス2つとショートウィッグでツインテールを再現するような場合は、予算オーバーする可能性があります。
また、特殊な形状のウィッグやカット済みのものはもう少し予算が必要です。
ウィッグメーカーによっては突発的にセールを行うことがあるので、日常的にホームページを見ておくとお得に購入できることがあります。
ウィッグをかぶるとコスプレ感がぐっと増します。ウィッグを用意できるかどうかがコスプレデビューのスタートラインと言ってもいいでしょう。
ごく簡単な衣装であれば揃えられる
ごく普通の学生服風衣装、サラリーマン風衣装などであれば、5000円程度で用意できる可能性があります。
既製品を購入し、模様などの装飾は自力で付ければ低予算で衣装が手に入ります。
しまむらやGUといったプチプラファッションを利用するのがコツです。
もし裁縫ができるなら、材料を買って衣装を自作することで5000円以内に抑えることもできます。
例えばこちらの衣装は
・ポロシャツ...900円(セール品)
・ネクタイ...100円(布から自作)
・ショートパンツ...1000円(布から自作)
・帽子...500円(布から自作)
・装飾や消耗品費など...1000円
合計 3500円
となっています。
この程度のシンプルな衣装であれば4000円程度でなんとかなります。
新品の衣装が低価格でほしい場合、裁縫スキルは必須です。
中古衣装が買えるかも
フリマアプリやオークションサイトなどを利用することで中古の衣装が手に入ります。作品が古いほど低価格になる傾向なので、物によっては衣装一式で5000円なんてことも。
わたしの経験から言えば、メルカリなどの個人で行う取引より、まんだらけや駿河屋などの業者を通じて購入する方が失敗が少ないです。
サイトを定期的に巡回してお目当ての衣装が出品されていないか見ておくと、掘り出し物に出会える確率が上がります。
シェアスタジオが利用できる
筆者は愛知県民なので、ここで語る内包は愛知県のことになります。
多くのシェアスタジオは、5000円程度で利用できます。
イコスプレスタジオはコスプレの写真を撮ることに特化したスタジオです。シェアスタジオではセットが組まれていることが多いです。
利用方法や使用する機材によって価格は変動するので、使いたいスタジオの料金案内はよく確認しましょう。
予算8000円
これぐらいのお金を用意できるとコスプレ感を味わえるようになります。
余裕はないので工夫が必要ではありますが。
衣装一式が揃えられる最低ライン
ウィッグ+衣装を揃えたければ、最低でも8000円は用意しておきましょう。
シンプルな衣装、自作衣装であればギリギリ揃えられると思います。
この衣装を例にすると、
・ウィッグ...1000円(BODYLINE製※現在廃盤)
・衣装上下...3000円(布から自作)
・武器・装飾...3000円(自作)
・草履...1000円(リサイクルショップで購入)
合計 8000円
となっています。
同じキャラクター衣装であっても、既製品を購入すると一式で2000円程度かかります。
自作のお陰で予算内におさまっているいい例ですね。
撮影メインのロケイベントに行ける
美しい風景や、工場跡地を使って撮影できる企画を打ち出しているコスプレイベントがあります。スタジオに負けず劣らず芸術的な写真が撮れる撮影メインのイベントです。
街中で行われるコスプレイベントと比べて、参加者は少なく、参加費は高い傾向にあります。
このタイプのイベントは都心部から離れた土地で開催されることも珍しくありません。電車を乗り継いだりタクシーを利用することも勘定に入れて、交通費は多めに見積もっておきましょう。
キャリーケースが買える
コスプレイヤーの必需品キャリーケース。衣装を持ち運ぶのに便利なのはもちろん、化粧にも使えるというのはご存じでしょうか?
コスプレイベントの更衣室には机や鏡が置かれていない場合がほとんどです。そのため、コスプレイヤーは持ってきたキャリーケースに鏡を立てかけて簡易化粧台を作っています。
コスプレを何度もする予定なら、キャリーケースが一台あると便利です。
予算10000円
予算が1万円あるとコスプレの楽しいところはおおむね味わえます。
わたしはまずは1万円用意してからコスプレするのをおすすめしています。
既製品のコスプレ衣装が買える
通販サイトなどで販売されている新品の既製品衣装は10000円出すとそこそこのクオリティのものが購入できます。
逆に言えば、10000円以下の既製品衣装は何かしら問題があると思って警戒しておきましょう。生地がペラペラ、写真と違う、脆い作りなどの可能性があります。
また、10000円で買える範囲は布で作られたものだけになると思います。ウィッグ、靴、武器などをまとめて購入するにはまだ予算不足です。
自作衣装なら一式揃う
既製品と違い、自作衣装であれば大抵の場合10000円でウィッグと衣装は揃えられます。
工夫次第では予算が余るかもしれません。
布地にこだわってみたり、装飾を追加したりしてより原作に近い衣装を作ることが自作衣装の魅力です。
わたしが長くコスプレを続けられた理由は、衣装を自作して節約したからだと思っています。
わたしは布を購入する交通費をケチるために必要なものはネットで購入しています。特にキャラヌノ布は色がたくさんあって重宝しています。
ミシンが買える
自作衣装の必需品であるミシンですが、1万円台のものを買うのがおすすめです。
5000円程度で買えるミシンもありますが、長く使うことを考えるなら最低でも1万円は用意したいところです。
衣装が自作できるようになると今後の衣装への出費がぐっと減るので、長くコスプレを楽しむ予定ならまずミシンを買うのを検討してみてください。
ウィッグオーダーができる
ウィッグのセットをプロにオーダーしたいと考えている人は、最低限1万円はかかることを覚悟しておいたがいいと思います。
オーダー内容や担当者、お店によって価格は大きく変動するので、オーダーする前に必ず見積をしてもらいましょう。また、可能な限りお店が製作してきたウィッグを見ておくのもおすすめです。
コスプレ用化粧品でそろえられる
顔が出るコスプレをするときは男女問わず化粧することが暗黙の了解となっています。
使用する化粧品は、ドラッグストアやショッピングモール等で買えるプチプラコスメで十分です。
もっとクオリティを上げたい、写真写りをよくしたいと思うなら、化粧品をコスプレ専用のものに変えてみるのもおすすめです。
わたしはCOSCOSの化粧品を愛用しています。化粧崩れしにくく、肌がきれいに見えるのでおすすめです。
予算15000円
15000円あれば、全身コスプレ衣装を身に着けることができると思います。
また、イベントへ行けるようになるのでコスプレの交友関係が広がります。
よほど複雑な衣装でないかぎり既製品でそろえられる
手っ取り早く既製品で全身の衣装をそろえたい場合、15000円は用意しましょう。
頭の先から足元までそろえられると思います。
装飾が多い複雑な衣装や、きぐるみ系の衣装の場合もう少しお金がかかります。
制服系の衣装やユニフォーム系の衣装などのシンプルな衣装でこれ以上の金額の場合、クオリティーと価格が見合っているかもう一度確認したほうがいいかもしれません。
コスプレイベントにコスプレ参加できる
衣装代10000円+イベント代3000円+交通費2000円と見積もると、新しい衣装でコスプレイベントに参加するには15000円程度かかります。
コスプレイベントに参加してみたい人は、これぐらいの予算を組んでおけば大体のイベントに行けると思います。
同じ衣装で別のイベントに参加する場合、衣装代が新たに発生しないので少しは負担が減ると思います。
わたしは15000円貯めてから新しい衣装を用意するようにしています。
予算20000円~
これ以上の予算はコスプレをするためというより、コスプレのクオリティを上げるためのパワーだと思ってください。
ここからは青天井なので、お財布と相談しながらコスプレを楽しみましょう
衣装をオーダーする
既製品の衣装では不満という人は、衣装をオーダーすることもできます。自分の体形にあうようにプロに作ってもらうことで、よりクオリティの高い衣装が手に入ります。
衣装のオーダーは高額になることが多いうえに、トラブルも多いので、オーダー先の調査は入念にしましょう。
材料にこだわる
自作衣装派であれば、お金に余裕があると衣装に使う材料にこだわりを混ぜることができます。布の光沢、色合い、柔らかさ、膨らみ...こだわる箇所はいくらでもあります。
材料によっては家庭用ミシンで扱えないので、ハイエンドミシンの購入を検討してもいいかもしれません。
コスプレスタジオを貸切る
多くのコスプレスタジオは、手続き次第で貸切って使用することができます。
お気に入りのセットをひとりじめして撮影できる、更衣室を広く使える、周りの目を気にせず使えるというメリットがあります。
その分価格はシェアの料金に比べて高額になります。
まとめ
予算別でできることを列挙してみました。
ここに書いたことはあくまでわたしの主観によるものです。
コスプレは工夫次第でいくらでも節約できますし、いくらでもお金をかけることができます。
自分の身の丈に合ったコスプレを楽しみましょう。
分からないことはコメントいただければ答えます。
それでは。