しもじものたみ

生き抜け!コンクリートジャングル

【解説】地毛・ノーメイクのコスプレはアリ?ナシ?

【PR】この記事には広告を含みます。

コスプレはウィッグやメイク必須という風潮があります。「地毛やすっぴんでコスプレするなんてマナー違反だ!」という少々過激な意見もあるほどです。しかし、コスプレ初心者やライトにコスプレを楽しみたい人にとってウィッグや化粧は金銭的・技術体に大きなハードルとなるので「できれば衣装だけでコスプレしたいなあ」という人がいてもおかしくないと思います。

そこで、今回は地毛・ノーメイクでコスプレすることについて解説していきます。

 

【目次】

 

地毛やノーメイクでコスプレはできればやらない方が無難

結論から言いますと、わたしはノーメイクやウィッグを使わないコスプレは「できれば」やらない方がいいと考えています。

これはあくまでわたし個人の考えであってコスプレ界隈全体の意見ではないということに留意してください。

理由は以下の3つがあります。

 

・コスプレの幅が広がる

・地毛・ノーメイクでクオリティをあげるのはかなり難しい

・地毛・ノーメイクのコスプレイヤーは「変わった人」が多い傾向がある

 

それぞれ解説していきます。

 

コスプレの幅が広がる

コスプレはお金のかかる趣味です。普段着としては着られないような衣類に1万円も2万円も出さなくてはなりません。

せっかくお金をかけるなら、自分の着たい衣装を着てほしい。

地毛とすっぴんでコスプレしようとすると、無難な見た目のキャラクターに限られてしまうと思います。ありのままの自分でコスプレするために好きでもないキャラクターのコスプレをするのはもったいないです。

ウィッグやメイク道具を使えばやれることの幅がぐっと広がります。

 

地毛・ノーメイクでクオリティをあげるのは至難の技

地毛でコスプレをするのはいいとか悪いとか以前に、本当に大変です。

例として、いらすとやのこの子のコスプレをすると想定してお話します。

髪色は暗めのブラウン、長さは肩甲骨あたりまであるセミロング、毛先にカールもしくはウェーブがかかった、社会に溶け込めるような「普通」の髪型です。これなら地毛でできそうと感じるのではないでしょうか。

いざこの子のコスプレをしようと髪型を再現しようとすると、さまざまな困難が待ち受けています。

まず、前髪あたりにハイライトがあることから、この女性の髪にはツヤがあることがうかがえます。

また、髪に分け目が存在しません。つまりつむじから均等に髪が生えているということになります。

イラストなので、もちろんアホ毛や縮れ毛、枝毛などはありません。

 

これを再現しようとすると、日常的に気をつかって髪質を維持し、長さを整え、コスプレ当日は念入りにヘアセットしなければなりません。そしてコスプレ会場に到着するまで髪型を崩さず、イベント終了まで美しく保つ必要があります。地毛だとカールがとれることもあるでしょうが、コスプレイベントで電源を確保するのはほぼ不可能なのでセットしなおしも困難です。

 

地毛でコスプレをするというのはこういうことです。

これらの労力は、ウィッグでたいてい解決できます。

「ウィッグのカットやセットが難しいから地毛でコスプレしたい」という人もいるでしょうが、地毛のセットに比べればウィッグのセットの方が簡単だったりします。

メイクも同様で、クマやニキビ跡などの肌の悩みを消すのは一朝一夕では難しいです。化粧によってある程度のカバーができる点はウィッグと同じですね。

地毛・ノーメイクコスプレイヤーには「変わった人」が多い傾向

わたしが地毛やノーメイクのコスプレを避けるべきと思っている一番の理由はこれです。

地毛やノーメイクでコスプレをする人はウィッグを付けているコスプレイヤーに比べて「変わった人」である確率が高いように感じます。

コスプレ界には「着ただけさん」という言葉があります。衣装をただ着ただけでウィッグも化粧もしていない人を指す言葉ですが、このような言葉が必要なぐらいには困った人が多いということでもあります。

なんだか会話が成立しない、場の空気が読めていない、トラブルになりそうな言動をする、といったちょっと困った人がウィッグを付けてない・化粧をしていないということは少なくないです。

地毛・ノーメイクでコスプレをする人が困った人という訳ではなく、困った人が着ただけコスプレイヤーであること多いといった方がいいでしょうか。

つまり、あなたがどれだけ一般常識のある善人だとしても「着ただけ」というだけで他のコスプレイヤーから警戒される対象になることも十分考えられます

コスプレ仲間を増やしたいのに、それ以前の段階で距離をおかれてしまうのは悲しいことだと思います。

「わたしは無害な人間ですよ」というアピールのためにも、それなりのウィッグとメイクをするのをおすすめします。

 

地毛・ノーメイクでコスプレするなら意識すること

上で「着ただけのコスプレはしない方が無難だよね」とのべてきましたが、さまざまな理由で地毛またはノーメイクでコスプレすることもあると思います。

お金がなくて道具が買えない、親にばれないように用意するのが困難、肌が弱くて化粧できない、コスプレしたいキャラがウィッグ被っていたり化粧しているのが解釈違いなど、理由はさまざまあると思います。

ここでは、地毛やノーメイクでコスプレすることになったら意識する点を解説します。

髪と肌の手入れは毎日する

美しい髪は一日にして成らず。肌も同様です。いざコスプレイベント前日になって焦って準備してもツヤのあるきれいな髪やすべすべの肌は手に入りません。

コスプレすると決めたその日から、髪や肌の手入れは欠かすことなく毎日行いましょう。

シャンプーやリンス、トリートメントに気を遣う、髪はきちんと乾かす、食事に気を付けて栄養を取る、無駄毛を処理する、美容院で整えてもらう等々、やれることはたくさんあります。

やれる範囲で頑張りましょう。

 

ヘアセットは家で済ませてくる

これはウィッグを使わない人向けの話です。

地毛を少しでも長くきれいな状態で保ちたいと思いますが、コスプレイベントの更衣室で髪をセットするのはほぼ不可能です。多くのコスプレイベントではスプレーやヘアアイロンを更衣室内で使用することを禁止しています。たとえ禁止が明文化されていないとしても、他の参加者に迷惑なので使用しないようにしましょう。

家を出る前までにセットをして、イベント会場ではワックス等で簡単に整えるようにします

 

メイクはナチュラルめがちょうどいい

コスプレイヤーは撮影時に強い光が当たることを考慮してはっきりとしたメイクをすることがあります。これにより顔がぼやけた印象の写真になることを防ぐわけです。

このようなメイクを地毛で行うと、顔だけめちゃくちゃはっきりしてしまいます。

地毛でコスプレをする場合、あまりはっきりとさせ過ぎずナチュラルなメイクを心がけると頭全体としてのバランスが取れます。

ただ最近はアプリなどで写真を加工するのが前提にあったりするので、あまり深く考えすぎなくてもいいかもしれません。

 

地毛・ノーメイクコスプレのメリット

わたしが着ただけコスプレ反対派なのでここまで地毛やノーメイクの悪いところばかり書いてしまったので、バランスを取るためにも地毛・ノーメイクでコスプレすることのいいとろこも考えていきます。

いいところも悪いところも知った上で判断しましょう。

お金がかからない

一番のメリットはこれです。自分の頭に毛が生えていればとりあえずコスプレできます。懐が痛まないので気軽にコスプレできるのはコスプレ始めたての人にとってはありがたいと思います。

ただ、先ほども言いましたがかからないのはウィッグ代と化粧代だけでありヘアケア代などの普段のお手入れにかかるお金やヘアセットにかかるお金は別途必要なので地毛やノーメイクだからお金がかからないわけではないということは理解しておきましょう。

 

セットが直感的にできる

例えばウィッグでポニーテールを作るとします。

地毛のように髪を持ち上げてひとつに結おうとすると、ネットは見えるわ、表面がボコボコになるわ、地毛がチラ見えするわ、ぜんぜんまとまらないわで悲惨な出来映えになると思います。ただ髪を上にもってくるだけではきれいなポニーテールはできないのです。

ウィッグをきれいにセットするには、ウィッグに関する知識がある程度必要になります。

地毛は普段からさわっているので、直感的にセットできます。考えることも少なくシンプルです。

 

生え際が自然

オールバックやもみあげ部分、襟足、ゆいあげた耳元などの髪の生え際は地毛の方が圧倒的に自然です。レース付きのウィッグや生え際パーツを使うことでウィッグでもそれなりの生え際を再現できますが、扱うには慣れと技術が必要です。

生え際を再現するためにあえて地毛でコスプレをする人がいるほどです。

ハーフウィッグやバンスをうまく活用すると、地毛による自然な生え際とウィッグ特有のツヤや毛の量のいいとこどりができます。

 

キャラによっては自然になる

昨今はメイクをする男性が増えてきたらしいですが、まだまだ化粧は女性だけがするものという雰囲気があります。特に学生であれば化粧禁止となっている学校も多いでしょう。

コスプレをするキャラクターによっては、絶対に化粧していないだろうなというキャラクターは確かにいます。また、特定のキャラクターではないコスプレ(ミリタリ系など)ではバッチリメイクしている方が逆に不自然ということもあるでしょう。

あえてメイクをしないことでクオリティをあげるという方法もあるということです。

 

地毛・ノーメイクコスプレは「マナー違反」なのか

「地毛やノーメイクでコスプレするのはマナー違反」という意見をみるとビックリしますよね。ここからは地毛やノーメイクでコスプレする行為がマナー違反なのかを考えます。

 

マナーとは、自分以外の人間を不快にさせないためにする配慮です。

あなたが「地毛でコスプレしてアイツを嫌な気持ちにさせてやろう」などと意地悪なことを考えていないかぎり、地毛・ノーメイクでコスプレすることそのものはとりあえずマナー違反とは言えないと思います。

 

では、こんな場合はどうでしょう。

悪意はないけれど、かわいい女性のコスプレをするときにボサボサの地毛かつ汚れた肌でコスプレをしている人がいたとします。これをキャラが好きな人がみたらどう思うでしょうか。わたしだったら「わたしの好きなキャラをバカにしてるのか?」と思います。

このようなコスプレはコスプレイヤーに悪意がなくとも見た人を不快にさせる、つまりマナー違反ととらえられることもあるわけです。

 

逆に、悲惨な髪型のコスプレイヤーがいたとしても眼中になく、全く気にならない人もいます。もしかしたら地毛の方が好きな人もいるかもしれません。

 

結局のところ、マナー違反かどうかというのは見る人の感覚次第なところがあります。

「じゃあ結局どうすればいいんだ」と思うでしょうが、自分でできるかぎりキャラクターに近づく努力をして、それでもマナー違反だと言われたら仕方ないと思うぐらいしかできません。

キャラクターにリスペクトをもって努力すれば、地毛だろうとノーメイクだろうとよっぽど表だって文句を言われることはないです。マナーを気にするより、キャラクターに近づく努力をしましょう。