コスプレで使用するウィッグは普段使いウィッグに比べて独特のクセがあることがあります。
特に頭頂部やうなじ周辺に関しては違和感を感じることもあるかもしれません。
今回は、ウィッグの頭頂部のボリュームに違和感をがあるときの対処法について紹介します。
【目次】
原因
ウィッグの毛先の方は落ち着いているのに、頭のてっぺんのところだけボッコリと膨らんでしまうことがあります。この現象を「ゴリってる」(ゴリラみたいな頭の意)と呼ぶこともあります。
原因としては、
・ウィッグ保管時に癖がついてしまっている
・頭頂部にふかしが多く入っている
・熱による変形
が考えられます。
ウィッグ保管時についた癖を直す
コスプレウィッグを購入すると、ジッパー付き袋に入っていることが多いと思います。
袋の中でウィッグは半分に畳まれて入っているのではないでしょうか。
この保管方法は簡単かつコンパクトに収納できるので便利ですが、長い時間畳まれたウィッグは折った箇所に癖がついてしまうことがあります。
他にも、ウィッグスタンドやウィッグハンガーの形がウィッグとあっておらず、変な位置に癖がついてしまったというパターンもあります。
このように癖の付いて頭頂部が浮いてしまったウィッグは、アイロンやドライヤーで熱を加えることでなだらかになります。
ヘッドマネキンにウィッグをかぶせて、膨らんだ部分を加熱したら保冷剤で抑えつけます。十分に冷えれば膨らみが落ち着いているはずです。
ヘッドマネキンやウィッグスタンドがない場合は、人間の頭の大きさぐらいに丸めた紙やタオルでも代用できます。
ふかしを伸ばす
コスプレウィッグには、根元にちりちりと癖のついて毛が植えられていることがあります。これは「ふかし」と呼ばれており、ウィッグの隙間から地毛が見えるのを防いでくれたり、ボリュームを出す役割があります。
ふかしは自分で入れることもできますが、購入時点ですでにふかしが入っているメーカーのウィッグもあります。
ウィッグによっては、ふかしが頭頂部に過剰にはいっており、つむじあたりが異様に膨れているものがあります。
このような場合は、ふかしの量を調整します。
ふかし部分をよくクシで梳かしたら、ヘアアイロンで挟んで伸ばします。
癖が強い場合は、加熱直後に保冷剤などで急激に冷すと伸びた状態を維持できます。
全てのふかしをストレートにしてしまうと地毛が透けてしまう可能性があるので、様子を見ながら自分好みのボリュームに調整してください。もしふかしが減りすぎてしまった場合は再度ふかしを入れなおせばまたふかふかになります。
ふかしについては過去に書いた記事があるので併せてどうぞ。
もっと手っ取り早くふかしのボリュームを落ち着けたいなら、上で紹介した頭頂部を加熱したあと保冷剤で冷やす方法でもある程度落ち着くと思います。
人工頭皮を伸ばす
ウィッグによっては、つむじあたりに人工頭皮が着けられていることがあります。
人工頭皮付きのウィッグはつむじの生え際が自然で分け目が目立たない自然な感じになります。
ですが、人工頭皮は熱によってゆがんでしまうことがあります。アイロンやドライヤーをあてすぎたり、お湯でパーマや染色をした場合縮んだりしわが寄ったりすることがあります。
そんなときは、人工頭皮をもう一度温めて伸ばします。
ウィッグを裏返しにしてヘッドマネキンに、人工頭皮部分にドライヤーで熱を加えます。十分に温まったら手や保冷剤で抑えて、形が平坦になるように伸ばします。
ウィッグを表に返して違和感がないか確認して完成です。
いずれの方法も、膨らんだ部分を加熱→上から抑えて冷やすことでてっぺんのふくらみを落ち着かせます。そのため、非耐熱ウィッグや人毛ウィッグでは失敗したり余計に悪化する可能性があるので注意してください。
コスプレウィッグにおいて温めて急速に冷すというのは頻出テクニックなので他の所でも応用できます。覚えておくと便利です。
地毛とウィッグネットを見直す
ウィッグマネキンにかぶせているときは違和感がないのに、自分が被るとウィッグの一部がぼこっと膨らんでしまうことがあります。
このような場合、地毛がウィッグネットの中にきれいに収まっていないことが原因になります。
まず、ウィッグネットは適度に締め付けがあるものを使用してください。ウィッグネットは使用するほど緩んできて、地毛を押さえつける力も弱くなります。地毛がネットの中でだぶついているような場合は交換しましょう。
地毛の毛の量が多い人や、ロングヘアの人は、ウィッグネットではなく水泳帽を使うと地毛をびったりまとめられます。
ウィッグネット以外には、地毛のまとめ方に問題があるパターンもあります。頭の高い位置で髪をひとつに束ねている場合、髪の結び目がぼこっと膨らみウィッグを押し上げてしまいます。
ウィッグをかぶるときは、
・髪を複数に分割して結ぶ
・低い位置で結ぶ
・細くてやわらかいゴムを使う
のがコツです。
髪を複数に分けると言いましたが、よほどの場合二つ結びで十分です。髪がとても長い人は髪を四分割して結っているのを見たことがありますが、レアケースだと思います。
低い位置というのは、耳より低い位置がおすすめです。ウィッグの長さによっては地毛が見えてしまうので、使用するウィッグによって適宜調整してください。ポニーテルのような高い位置で結ぶのは頭頂部が膨らむ原因になります。
髪を縛るゴム選びも重要で、細くて柔らかく、結び目のないゴムが最適です。ゴム部分が固く出っ張ってしまうと、ウィッグのふくらみの原因になります。
わたしは地毛が長かった時はゴムを使用せず、コームを使って夜会巻きにしていました。
どうしても地毛で膨らんでしまう場合は、ウィッグネットの上からバンドを巻くことで地毛を押さえてボリュームを減らすという方法もあります。
わたしはアシストウィッグのウィッグホールダーを愛用しています。
ウィッグホールダーについては過去に触れた記事があるので併せてどうぞ。
ウィッグの頭頂部が膨らんでしまうと頭が大きく見えてスタイルが悪く見えてしまいます。ゴリってるウィッグは簡単に直すことができるので、ウィッグを買いなおす前に一度試してみてください。