コスプレではさまざまな色や形のウィッグを使用します。
顔のサイドにある毛を耳にかけたり、ポニーテールに結い上げたりしたとき、どうしても地毛のもみあげがでてきてしまうと思います。
ウィッグの色と地毛の色が大きくちがう場合、もみあげだけ悪目立ちしてしまうこともあり、コスプレするときの悩みのひとつです。
今回は、そんな地毛のもみあげをどうにかしてごまかすための対処法についてお話しします。
【目次】
もみあげを剃ってしまう
もみあげがあるから目立つのならば、もみあげをなくしてしまえばいいじゃない、という力技で解決する方法です。
シンプルですが最も効果がある方法で、今回紹介するもみあげ対処法のなかで一番目立たなくなります。
もみあげをなくすことの副次的なメリットには、テーピング時にもみあげの毛を巻き込まずに済むので剥がす際痛い思いをしなくてよくなるというものもあります。
やり方も簡単で、カミソリやバリカンでもみあげを剃り落とすだけです。
デメリットとしては、地毛の髪型によってはもみあげがないと違和感があること、校則などの都合で全剃りするわけにはいかないことなどがあります。
また、コスプレイヤーにもみあげを剃っている人が一定数いるという関係上、もみあげを剃っているとコスプレしていることがバレるという可能性もあります。周囲にコスプレしていることを内緒にしている人は、念のためもみあげは残しておいたほうがいいと思います。
テーピングテープで隠す
顔の輪郭をよりシャープにするため、目の形や大きさを変えるために顔にテーピングをする技術があります。スポーツなんかで使うテーピングテープを頬や額から頭にかけて貼るのですが、顔のテーピングのついでにウィッグネットに収まらないもみあげをテーピングテープで隠してしまうという方法がとられることもあります。
必ずしも「テーピング」と名の付くものである必要はなく、ガーゼを固定するような透明絆創膏やホワイトテープなんかが使われることもあります。
テープの上からファンデーションやコンシーラーなどを塗れば肌の色に馴染んで目立たなくなります。最初から自分の肌の色に近いベージュのテープを選ぶというのもおすすめです。
この方法はもみあげの上からテープを貼るだけなので簡単ですし、特殊な道具も必要ありません。また、テーピングテープは物にもよりますがドラッグストアなどで1本300円~500円程度で購入できます。安価なのでお財布にやさしいのも嬉しいです。
ですが、もみあげに直接粘着面を付けるため、剥がすときに苦労します。痛いですしもみあげの毛が何割か抜けます。水やクレンジングオイルを馴染ませると多少剥がしやすくなりますが、コスプレイベントなどの着替えに制限がある場所ではなかなか使いづらいです。無理矢理剥がすと肌荒れの原因になるので気を付けてください。特に汗をかく夏場や、肌が弱い人は荒れやすいので注意してください。
もみあげに色を乗せる
もみあげが目立つのはもみあげとウィッグ、肌の色がちがうから。だったらもみあげに色を乗せて目立たなくしてしまおうという作戦です。
メイク道具から文房具までさまざまな方法があるので参考にしてください。
眉マスカラ
紹介する方法のなかでは一番無難な方法です。
眉マスカラは、眉毛に色を乗せるためのメイク道具です。これをもみあげの毛に使います。
使い方はマスカラを使うときと同じで、先端のブラシについた液をもみあげに塗ります。
ウィッグの色に近い色の眉マスカラがあれば一番いいですが、そうそう都合よくいい色が売っていないことの方が多いです。そんなときは、ベージュや明るいブラウンの眉マスカラを使います。肌の色ともみあげの色を近づけて目立たなくさせます。
白やグレーの眉マスカラをぬり、乾く前にアイシャドウなどを乗せて理想の色に近づけるという方法もありますが、正直わたしはあまりきれいにできた試しがありません。
眉マスカラはドラッグストアやコンビニの化粧品コーナーにあることが多いので簡単に手に入りかつ安価なので手軽に使いやすいというメリットがあります。色を落とすときはメイク落としで落とせます。
とりあえずもみあげを目立たなくさせたい!という人には一番おすすめできる方法だと思います。
眉マスカラによっては水や擦れに弱く、汗やウィッグの擦れで色が落ちてしまうことがあります。ウィッグや衣装の汚れに繋がるので、事前にどれぐらい色落ちするかテストしておくことをおすすめします。
眉つぶし
眉つぶしはクレヨンのような質感の化粧品で、眉毛の上に乗せることで眉毛を目立たなくさせる道具になります。普段使いの化粧品というより、舞台メイクやコスプレで使われることが多いです。
本来の用途は眉毛を目立たなくさせることですが、もみあげにも流用できます。
使い方は、使用する分だけヘラなどでちぎり、よく捏ねたあともみあげの気になる部分に塗りつけます。冬や冷房の効いた場所など気温の低いところでは手で暖めると塗りやすくなります。塗り終わったら上からファンデーションやパウダーをはたいて顔の色味に近づけるとより目立たなくなります。
よりもみあげを目立たなくさせたい人は、眉つぶしを塗る前にのりなどでもみあげの毛を寝かせながら顔に沿わせるように張り付けるといい感じになります。
眉つぶしは汗に強く、ちょっとやそっとでは落ちません。その代わりメイクを落とすのも難しく、市販のメイク落としシートだけでは落としきれないこともあります。
まず街のドラッグストアでは入手できないので、専門店かネットで購入することになります。1本1500円ほどしますし、もみあげにだけ使うには少々もったいないなぁと感じます。
コンシーラー・ファンデーション
もみあげの毛が少ない人や、そんなに一生懸命もみあげ隠しをする必要がない人であれば、コンシーラーやファンデーションで十分という場合もあります。
まず、透明な眉マスカラやのりなどでもみあげの毛を寝かせて顔に張り付け、よく乾いたところでもみあげの上にコンシーラーやファンデーションを塗ります。
この方法は手軽な反面もみあげカバー力は低めです。ですが、コスプレの写真撮影では強い光を顔にバンバンあてるので、この方法でも十分目立たなかったりします。
コスプレで使用するメイク道具がある程度揃っていればコンシーラーもファンデーションもすでに持っていると思うので、もみあげのためだけに新しく道具を買い足さなくてもいいのが最大のメリットです。
毛束を貼る
ウィッグの毛を一部切り取り、それをもみあげに張り付けることで、もみあげをウィッグと同じ色にするという方法があります。
ウィッグと同じ色のもみあげになるので、ウィッグともみあげの色馴染みは抜群です。
ウィッグをカットしたときに出る毛をまとめて接着剤やのりなどで固めて毛束をつくり、理想のもみあげのかたちに整えたら、自分のもみあげの上に張り付けます。
張り付けるときはつけまつげ用ののりがおすすめですが、くっつけばなんでもOKです。わたしは三善のドンピシャンというのりを使用しています。
テーピングテープを貼るときと同様、もみあげに直接貼り付けるため、剥がすときに痛いという欠点があります。また、自然なもみあげに見せるためには何度も練習する必要があるので、「何も分からないけどもみあげをなんとかしたい!」というような人にはあまり向かない方法です。
ウィッグに植毛する
ウィッグをかぶったとき耳の上に来る部分に毛束を植毛して、ウィッグにもみあげを生やしてしまおうという作戦です。
ウィッグの裏側に接着剤などを使い毛を付ければすぐできます。
ただ植毛しただけではもみあげ部分が浮くと思うので、顔に沿わせるようにアイロンなどで成形したり、顔につけまのりなどで張り付けたりするといい感じになります。
自然な雰囲気が出やすい方法ではありますが、ウィッグへの植毛は練習が必要になります。この方法もとりあえずもみあげをなんとかするだけにしては労力がかかりすぎるというデメリットがあります。
また、顔の横に毛の流れが来るという特性上、女性っぽい雰囲気が出てしまう気がします。男性キャラのコスプレで使うとかわいくなりすぎてしまうと感じているので、わたしはあまり使いません。
こんな感じで、もみあげを隠す方法は多岐にわたります。
しかし、昨今はコスプレ写真を加工することが主流になってきましたので、わざわざもみあげを一生懸命消さずとも加工でちょちょいと消す方が楽だしきれいに仕上がるのでは?と思わなくもないです。
このあたりは個々人で考え方に差があるところだとおもうので、自分が一番楽しめる方法を採用してみてください。