9月。それはサイゼリヤメニュー改定の季節。
そして、この秋のメニュー改定ではあるメニューが復活するのだ。
玉ねぎのズッパ。
残暑とともにやってきて、冬の気配と共に去っていく、救いの一杯。
9月の気配を感じてから、毎日サイゼリヤの公式ホームページをのぞいてメニュー改定がないか確認していた。
そしてついに、
玉ねぎのズッパ、邂逅。
1年ぶりの再会。まってたよ。
待ち焦がれていたとろとろのパン、スープに浮かぶチーズ、野菜のうまみ。
こんなにおいしいものが、あと3か月程度でまた食べられなくなると思うと悲しくなる。
サイゼリヤさんお願いします、通年メニューに入れてくださいとサイゼリヤ本社のある方角へ祈っているが、祈りはまだ届いていない。サイゼリヤの株も買ったが、一市民の変える株数なんてささいなものである。影響力をもつには至れていない。
どうにかして一年中玉ねぎのズッパを食べる方法はないのか。
ないなら、作るしかない。
次の秋まで命をつなぐための、ジェネリック玉ねぎのズッパを。
材料を特定する
玉ねぎのズッパを自作するには、まず材料を特定しなければならない。
玉ねぎのズッパを名乗るからには、玉ねぎが使用されている。それはわかる。
ほかにもいろいろ使われているはずだが、料理音痴のわたしでは特定に至らない。
ヒントが必要だ。
そういえば、今回のメニューはズッパの写真と文字だけだった。サイゼリヤの過去のメニューには、玉ねぎのズッパの横に材料のイラストが描いてあったような気がする。
【2020秋のグランドメニュー】🍄🍁😚
— サイゼリヤ非公式 (@muritotoi) 2020年9月9日
本日からサイゼリヤ新グランドメニューです!!ラムときのこのきこり風🐏やイタリアンジェラート🍦等新登場!!
そしてキャベツのペペロンチーノとボスカイオーラ復活ありがとうッッッッ!(リプに続きます) pic.twitter.com/A1dzfK3DuR
見つけた。
これこれ。「こんなに野菜が入っていますよ」とアピールするためであろうか。玉ねぎのズッパの右下に野菜のイラストが描かれている。
これを手掛かりに材料をそろえよう。
買ってきた。
玉ねぎ2個と半分
にんじん2本
セロリ1本
調理する
材料もそろったことだし、さっそく調理していく。
まず具材を切り刻む。
包丁スキルが低くて細かくならない。
玉ねぎは目に染みるので長時間触っていられなかった。
切った具材をフライパンにぶち込んで炒める。
ちなみに使用しているフライパンは26cmの深型。えらい量で不安になる。
などと思っていたら野菜に火が通ったのか、量が減った。よかった。
よく玉ねぎは飴色になるまで炒めるというが、一生かかっても飴色になる気配がないので、ここで炒めフェーズは終了することにした。
コンロにズッパの破片が飛び散ってつらい。
ここに水とコンソメをぶち込んで
パンをチーズを浮かべて
完成~~~!
せっかくなので、本家玉ねぎのズッパにならって金属の器(一人用鍋)に入れた。
全然見た目が違う気がするが、メニュー通りの材料を使ったのだからこれはもう玉ねぎのズッパでしょう。
いざ実食
はたして、お味はいかほどか。
いただきます。
青臭~~~~い!!!
芝生でスライディングした後の膝みたいな味がする。
玉ねぎのズッパを作っていたはずだが、玉ねぎの味が感じられない。
炒めているときに、玉ねぎがちょっと少ないのでは?ってうすうす感じていた。
違った。玉ねぎは少なくない。他ふたつが多すぎる。特ににんじん。鍋いっぱいにオレンジ色が広がっていたもん。
あと、作ってから知ったんですけどね、どうやらセロリという野菜はスジをとる必要があるらしい。どうりで口の中でずっと繊維が残っているわけだ。これも草食べてる感の原因だろう。
さらにチーズもよくない。サイゼリヤのチーズは上火によって焦がされていたけれど、やり方がよくわからずスープにピザ用チーズをダイレクトインしただけにしてしまった。これのせいで、わたしの口の中は牧場か?ってぐらい乳臭い。
もはやどこをどう直していいかもわからない。
これをズッパと呼ぶのは冒涜だと思う。
しかし、まだ勝機はある。
一般的には、自炊って安上がりだ。外食の費用というのは、店舗維持にかかる費用や人件費も上乗せされた価格。それが省けるのでお手頃で味わえるというメリットがある。
つまり、この草むしりズッパも、価格ではサイゼリヤに勝てるはず。
材料費:596円
玉ねぎのズッパ:300円
対戦ありがとうございました。
ジェネリック玉ねぎのズッパは完成しなかったけれど、玉ねぎのズッパへの感謝がより深まるいい機会になった。
サイゼリヤのテーブルについて待っているだけでおいしい玉ねぎのズッパが300円で食べられる。これのなんと素晴らしいことか。
ありがとうサイゼリヤ。ありがとう玉ねぎのズッパ。
早くグランドメニューに入ってくれ。