しもじものたみ

生き抜け!コンクリートジャングル

サイゼリヤのフレンチトーストを食べた

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なんか気づいたら4月になってた。4月も4月、中盤よ。

ついさっきまで3月だったことない?別れの季節にしんみりしてたじゃん。「卒業しても連絡とって、定期的に遊ぼうね!」って言ってたはずなのに。過去ぶっちぎってるじゃん。気づけば世の中出会いの季節になってる。もっと別れの余韻に浸っててくれ。

 

別れといえば、わたしの愛するサイゼリヤのメニュー、「玉ねぎのズッパ」がグランドメニューから消えて4か月ほど経過しようとしていますね。

正直に言うと、冬のメニュー改定で復刻した「レンズ豆とスペルト小麦のミネストローネ」に浮気した。あまりのさみしさに。ちょっと出来心で。わたしの愛する者は長期不在で空けがちですので、少しだけ。でもね、やっぱり違うの。具沢山で、飴色のスープにあの人の面影はあるけれど、パンでどっしり受け止めてくれる懐の大きさや、ミョインミョイン伸びるチーズのお茶目さはない。やはり、わたしの愛するスープは玉ねぎのズッパなのだ。

 

そして時は進んで3月、春のメニュー改定。レンズ豆とスペルト小麦のミネストローネが再びメニューから退いた。わたしは何にすがって生きていけばいいのですか。飴色スープ族が寒い季節に鎮座していたメニュー欄には、今は黄色が鮮やかで見目麗しい「コーンクリームスープ」と「冷たいパンプキンスープ」が幅を利かせている。

 

あぁ愛しの玉ねぎのズッパよ、もう一度パンを食べさせておくれ。

 

という願いが届いたのか、サイゼリヤのメニューにパンが追加されていた。

その名も「フレンチトースト」。

調べてみれば、フレンチトーストの名前は(諸説あるが)アメリカ人のフレンチさんが自身の名前を名付けたことに由来するとか。”イタリアン”レストランで”アメリカ”人由来の食べ物”フレンチ”トーストが提供されているということ。しかもそれを食べるのはジャパニーズ。1品で世界一周できるポテンシャルを秘めている。

 

さっそく頼んでみた。

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フレンチトースト

はやくこの香りの香水作って売ったほうがいいと思う。

ほのかに、しかししっかりと存在感をアピールする香り。好きな子の前でつけたい香水ナンバーワン。優しさと家庭的な雰囲気を演出できる。

昔のフレンチトーストって、こうだった。今はフレンチトースト界も多様化の時代なのか、フランスパンのような歯ごたえのあるパンが採用されていたり、パンケーキみたいなフレンチトーストなんかもある。厚めの四角い食パンがノスタルジーを刺激する。

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だいたい4枚切り食パンぐらいの厚み

 

茶店なんかで温かいフレンチトーストは何度か食べてきたけれど、熱した陶器に乗せてサーブされるアツアツのフレンチトーストは初めてだ。

ミラノ風ドリアなどを入れている器だろうか。わたしはこの形状の器で出てきた食べ物はすべておいしいと刷り込まれているので、たぶんそのへんの草でもおいしく頂けると思う。

 

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幸せの形

フレンチトースト諸君、君たち最近ふわトロを求めすぎてはいやしないか。

わたしは昨今のふわトロブームに物申したい党の者。オムライスは半熟卵がかぶさったものより、薄く固く焼いた卵でくるんでほしい派だし、プリンはおじゃる丸が持っているやつ並にバルンバルンしていてほしい。

サイゼのフレンチトーストをみてごらん。フォークだけで切れるほどやわらかいのに、形が崩壊していない。締まった外側に対して中のゆるみ。緩急のついた形状。これぞわたしの求めていた、幸せの象徴。

 

幸せはいつも甘い味がするが、このフレンチトーストはそうでもない。意外なほどあっさりとしている。ちょっと物足りなさまで感じる。しかし、粉糖がかかった場所を口に運ぶと、しっかりと甘い。全部甘かったら飽きていたかもしれない。粉糖のいい仕事っぷりに心で10回は拍手した。

 

この控え目な甘さ、これは、アレが合うんじゃないか...?

 

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ペコリーノ・ロマーノ

 

ふんわりとした触感と塩気がおいしい、トッピング用チーズ。

甘いものに塩味を足すとその甘さがより際立つという、スイカ塩戦法。吉と出るか凶と出るか。

 

 

 

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自分を褒めた~~い!!!

 

 

予想のとおり、大変おいしい。塩気のなかに甘みがあるのがたまらない。フレンチトーストが器のおかげで冷めにくいので、チーズがほんのすこし溶けるのもまたいい。自由に使っていい粉チーズとも組み合わせてみたが、わたしはペコリーノがいいと思う。味もだが、口当たりの良さが違う。

 

チーズと、やわらかなパン、最高の組み合わせである。

いやー、自分もしや天才かもしれない。普段料理しないのに、こういう時ひらめきが生まれてしまうんだもの。どこかで味を記憶しているんだろうね。

 

 

どこかで、そう、どこかで味わっているんだ。

 

 

 

 

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旨味のある汁気をふくんだ、やわらかなパン

塩味のきいたチーズ

そうか、お前だったのか、玉ねぎのズッパ。

 

わたしは天才などではない。玉ねぎのズッパに出会い、生かされ、ひらめきを得ている、下々の民に過ぎなかったのだ。

崇拝。玉ねぎのズッパに抱く感情は、もはや食物への感情ではない。

ありがとう玉ねぎのズッパ。君はグランドメニューから姿を消しても、わたしの心に生き続けているんだね。

 

サイゼリヤの人と、フレンチトーストと、玉ねぎのズッパに対する感謝の気持ちを持て余したので、サイゼリヤの株式を購入した。

 

株主の意見は尊重されるって聞いたんですけど、本当ですか?

玉ねぎのズッパ、グランドメニューに入れてください!!!!!!!!!!!

 

 

過去に書いた、玉ねぎのズッパに対する思いのたけをつづった記事はこちら

tami-sf.hatenablog.com