居酒屋、病院、スーパー、イベント、公民館、属した職場は数知れず。
星の数ほどのアルバイトを経験してきた、エグゼクティブアルバイターのわたくし。
最近は、Timee(タイミー)などの単発バイトアプリを使って、空いた時間にもりもり単発バイトを入れている。
これらの単発バイト求人ツールでよく見かけるのが、「倉庫アルバイト」の求人。荷物を移動させたり、梱包をしたり、指定の品物をピッキングしたりといった単純作業をする人間を募集している。
特に、最近は食品などを扱う「冷蔵倉庫」内アルバイトがよく求人に出ている気がする。巣ごもり需要などで、宅配スーパー的なサービスが盛況なのだろうか。
倉庫アルバイトの求人には、たいていの場合、持ち物に「手袋」が指定されている。
親切なバイト先であれば、「こんな手袋を持ってきて」と指定してくれるが、単発バイトの求人文面では「手袋」としか書かれていないものが多い。
どんな手袋を持っていけばいいんだ!?
そんな迷える新人倉庫アルバイターのために、エグゼクティブアルバイターのわたしが、冷蔵倉庫アルバイトで使える手袋を紹介します。
一応断っておきたいのですが、今回は冷蔵倉庫作業の話です。冷凍倉庫はまた事情が違ってくるので、お気をつけあそばせ。
冷蔵倉庫のおさらい
まずは、冷蔵倉庫とはどんなところなのか、どんな労働をするのかを確認しよう。
わたしが経験してきた冷蔵倉庫は、だいたい気温0~5度、コンクリートで四方を囲まれた空間だ。その中で、段ボールをひたすら解体したり、商品をピッキング(指定の品物を指定の場所または箱へ移動させる行為)、台車をあちこちへ引き回したりする。
「冷蔵倉庫って寒そう...」と思うかもしれないが、5度程度であれば、冬の早朝でほとんどの人が経験する気温だろう。加えて、倉庫バイトは一か所で棒立ちしていることは少ないので、だんだん体は温まる。だからそんなに恐れる必要はないです。
冷蔵倉庫バイトに適した手袋は?
汎用性抜群の「ゴムコート背抜き手袋」
背抜き手袋は倉庫作業の必需品。特にバイト先から指定がなければ、ゴムのすべり止めが付いた背抜き手袋をもっていこう。
背抜き手袋は、手のひら側にはコーティングがされているけれど、手の甲に触れる面にはコーティングがされていない。ゆえに、通気性がいい。「寒い場所で通気性があってはダメでは?」とお思いかもしれないが、冷蔵倉庫内は決して極寒ではない。仕事内容によっては汗をかくことすらある。手汗や結露で手がベチョベチョになると、モチベーションに影響が出てくるので、通気性は大切だ。
手のひらのゴムコーティングは、滑りにくいため大変重宝する。ゴムにもいろいろ種類があるが、片手で持てる程度の商品を扱うのであれば、特に大きな差はない。安価なニトリルゴムを選んでもよし、滑りにくさ重視で天然ゴムをえらんでもよし。そこは好みで選んでみよう。ゴムにアレルギーがある人は注意してね。
わたしは、商品を取っては箱に詰めるピッキング作業でよく使っています。
指先感覚重視なら「ウレタンコート背抜き手袋」
ゴムの背抜き手袋と見た目はほとんど同じ。しかし、ウレタンコーティングの場合、ゴムより柔らかく指先にフィットしやすい。ゆえに、指先の感覚が必要な作業で真価を発揮します。物をつまんだり、剝がしたりする作業にもってこい。
しかし、ゴムに比べるとどうしてもすべり止め性能は劣るので、職場によっては「ウレタン禁止」となっている場合がある。不安であればバイト先で確認しよう。
わたしは、シールをひたすら張る作業でよく使っています。
防寒性能はピカイチ「すべり止め付軍手」
「背抜き手袋じゃ寒かった」という寒がりな人はぜひ軍手を使ってみてほしい。その包容力に身も心も温かくなるだろう。
すべり止めが付いていればなお良い。だが、軍手のすべり止めはかなり当たりはずれがあるので、可能であればホームセンターなどで実際に見て購入してほしい。
暖かすぎて手汗の量は背抜きよりも多くなりがちだが、綿の力でグングン汗を吸ってくれる。手のひらのベチョベチョ感は化繊より抑えられる。
ただ、結露が付いたものを触り続けるなどすると、持ち前の吸水性能が仇となりグングン冷たい水を吸って、グングン指先が冷えていく。ドライな環境で使おう。
わたしは、川西工業㈱のメガライナーを愛用している。
軍手は男女兼用フリーサイズのものが多いので、わたしのような手の小さき者には持て余しがちだ。その点、メガライナーは女性用サイズがあるので、指先がダルンダルンにならずに済むのがありがたい。すべり止めがつけられている面積が大きいので、滑り止め性能もよかった。
わたしは、段ボールを運ぶ・解体する作業でよく使っています。
冷蔵倉庫に適していない手袋
これまでおススメ手袋を紹介してきたけれど、わたしがこの手袋たちに落ち着くまでずいぶんと遠回りをしてしまった。
わたしが今まで使用して、「こりゃいかん」と使用をやめた手袋も紹介したい。
防寒用手袋
冬の日に自転車に乗ったり、徒歩移動をするときなんかに使用する手袋。
防寒性能はよかったが、手汗がどこにも吸収されずにひたすら不快だった。指先が厚手で感覚がつかみづらい。すべり止めも申し訳程度にしかなかったので一番やりずらかった手袋だ。
使い捨てゴム手袋
掃除の時なんかに使う、一回使ったらその都度捨てるような薄手の手袋。
いくら働いていると体温が上がるとはいえ、あまりにも寒すぎた。加えて、長時間の仕様に耐えられないので頻繁に交換しなければならず、作業が滞る。
衛生的なのはいいんだけどね。
手首が密着できない手袋
一部の軍手や背抜き手袋に見られる、手首にゴムが通っていないタイプの手袋。
頻繁に細かい作業を繰り返しているとずるずる下がってくる。ずり落ちてくるのが気になって作業どころじゃない。また、手首から冷気が入ってきて手先が冷える。
値段の高い手袋
自分に合った手袋を見つけるためには、購入して実際に試してみるしかない。イマイチしっくりこない手袋に見切りをつけて、スパッと切り替える勇気が必要だ。
「値段が高いのだから、抜群に性能がいいに違いない」とむやみに高い値段の手袋を購入すると、値段が頭をちらついて買い換えるタイミングを逃す。しょせん単発アルバイトがする軽作業。100~300円程度の手袋で十分です。
結局のところ、職場の人に聞くのが一番
ここまで、おすすめの手袋を紹介してきたわけですが、結局のところ、同じ職場で働いている先輩方に使っている手袋を聞くのが一番間違いない。作業のコツなんかもついでに聞けるから役に立つ。
「極力人としゃべりたくなくて倉庫バイトに応募したのに、そりゃないよ!」と思った人、分かるよ。わたしもそうだった。だが、そのせいでまぁまぁな金額を手袋研究に投じてしまった、哀れなわたしという存在を覚えておいてほしい。
冷蔵倉庫のバイトは怖くないよ!レッツ労働!!