我が愛車、ヤマハの原付ビーノXC50D。緑の車体に丸いフォルムのかわいいやつ。
ナンバーがやたらめったら曲げられたり、
冷却水が行方不明になったりしているが、
おおむね良好に走っている。
学生の時に購入してから、ずっと乗っている我が愛機。大変気に入っている。
ただ一点、ずっと「解せねえなぁ~」って思っている箇所があるの。
リアキャリア。
車体に沿うようにカーブした、この形状。キャリーする気が感じられない。
こんなリアキャリアでどうやって荷物を運べというのか。
公式の見解が知りたい。
取扱説明書なら、正式な使用方法が書かれているはず。
[YAMAHA Vino取扱説明書 2-1より]
スタンディングハンドル
メインスタンドを立てたり戻したりするときに、右手で持ちます。
YAMAHA Vino取扱説明書 3-11 より
スタンディング...ハンドル...?
お前、リアキャリアじゃなかったんか。そりゃ荷物を載せる形をしていないわけだ。勘違いしてごめんよ。右手を添えるためにあったんだね。
でもさ、スタンド立てる時って、君のこと使ってたかな。
左手はハンドルに、右手はシートに添えてるから、たぶんスタンディングハンドルとしてすら使ってないな。
この、なんとも言えないビーノのリアを救いたい。今のままでは、ビーノのリアにはリアキャリアでも、スタンディングハンドルでもない何かが鎮座していることになる。待ってなビーノ、おしりのアイデンティティを確立させてやるからな。
リアキャリア、換装
まずはこのどっちつかずな装備を換装しよう。
●「9」に翻弄されてはいけない
元のリアキャリアが付いているところを見ると、ボルトに「9」と刻印されている。
なるほど、「9」なんだな。
きっと「9」に関係する工具で外すに違いない。
9mmのメガネレンチを買った。
これでスタンディングハンドルとやらを外そう。
有識者諸君は今頃鼻で笑っているだろうが、これは大きな間違いである。
ボルトの刻印はボルトの強度を表す数字であって、ボルトのおおきさを示す数字ではない。
もちろん、9mmのメガネレンチではボルトを外せないので、注意してほしい。
わたしは、「9mmがハマらないなら、10mmってコト?」となんの根拠もなく翌日追加の工具を買いに行った。結果、当たり前だが使えなかった。さらに翌日は11mm、それでも外せず12mmの工具を購入し、やっと下部(テールランプ側)のボルトをはずすことができた。
9mmの工具を購入してから4日連続でアストロプロダクツへ行くことになった。レジが毎回同じ店員さんでちょっと恥ずかしかった。
そう、下部のボルトだけ、外せたのである。
同じ「9」という印字がされたボルトなのだから、全部同じ工具で外せると思っていたのだ。先ほど、「9」がサイズにおいて全くあてにならない数字だと、身をもって知ったにも関わらず。
ビーノのスタンディングハンドルの上部(座席側)のボルトは、10mmだった。
でも大丈夫、だって、10mmはすでに購入済み。もうアストロプロダクツのお世話にはならない。「9」に翻弄されて手間取ったが、なんとかなりそうだ。
●深さに対応していない工具を買ってはいけない
わたしは、アストロプロダクツに来ている。工具を買いに。
なぜわたしは、5日連続で工具を買いに行かなければならなかったのか。それは、スタンディングハンドルが取り付けられている位置が絶妙だからである。
シートのパーツの下にボルトがあるため、レンチのような深さに対応していない工具ではボルトを開けることができないようだ。
店員さんにアドバイスを乞い、ソケットレンチを購入した。
10mmの工具をすでに持っているのに、使えないという悲しみを乗り越え、無事すべてのボルトを外し、リアキャリアを装着できた。
リアキャリアを使ってみよう
心労と財布へのダメージを経て、ようやくリアキャリアを装着できた。
以前のスタンディングハンドルに比べて圧倒的水平。キャリーの可能性ここにあり。
本体重量829g、耐荷重3kg。本体の重さを差し引いて乗せられる重量は...
約2kg。ペットボトル1本分。
この程度ならリュックにいれるが?
でも、荷物を積んでいても給油口が塞がれないのはいいね。
作りは頑丈なので、自己責任で2kg以上の物を載せることもできそう。
なにはともあれ、リアキャリアをリアキャリアたらしめることができたので、ビーノのおしりを救うことができたはず。やったね。
おわり