しもじものたみ

生き抜け!コンクリートジャングル

天使には絶対あげない!

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どうも、たみです。

 

最近、とにかくふくらはぎと肩が筋肉痛でして。たぶん、ぐっと力を入れる頻度が多かったから。ここ2週間は特にひどくて、腰と腹筋も痛かった。疲労感がね、すさまじいの。

なんでかって、車の運転したからなんですけど。

 

わたしの通っていた車校(地元では自動車学校をこう呼ぶ)は、やさしい先生しかいなかった。わたしがどんなにやらかしプレイングをしても、絶対にきつい口調で叱らなかった。特によく担当してくれていた黒縁眼鏡が印象的な男性の先生は、車校の仏だった。実技講習で全コーナー乗り上げの記録をたたき出した時も、「元気があっていいねえ!」と素敵な笑顔でほめてくれた。何があっても、一旦ほめてくれる。そのあとに注意してくれる。その心遣いがなければ、おそらく最初の実技講習で車校やめてた。

 

そんな仏も、最後の講習で「たみさんはねー、ここに20人の生徒がいたとき、20番目に上手かな!」と申し訳なさそうに言っていた。わたしは悲しくなった。仏に皮肉めいたことを言わせてしまったのが申し訳ない。ほんと、ごめん。つらいなら無理にほめなくてもいいよ。いっそ罵ってくれてもいい。あなたにはその資格がある。

 

要するに、わたしは車の運転が下手。だから、できるだけ乗らないようにしてきたのよ。うっかり他人様に被害を及ぼすわけにはいかないからね。んで、乗らないから上手くならない。負のループ。永遠にうまくならない。

 

んで、車に乗らない生活を送っていたら、なんか、免許が輝きはじめたのね。金に。もうね、信じがたい。カラオケで年齢を証明するためだけの存在のくせに、いっちょ前にゴールド。おい目立つな。もっと地味な色でいて。最近くすみカラーとか流行ってるし、そっちの方向でやっていこ?わたしは全然青銅でいいの。黄金聖闘士はそんなに簡単になっちゃだめなの。黄金聖衣はもっと人を選びなさいよ。

 

しかも、わたしには原付があるから。タイヤは少ないほど扱いやすいの。4つもあると、ちょっと感覚が分からない。だから、いよいよ車に乗らないよね。まぁ、免許活用してるし、罪悪感はちょっと払拭。

 

8月のある日、原付のオイル交換をお願いした。飛び入りで行ったお店だったけれど、大変親切に作業をしてくれた。んで、整備士さんが「異音がしますねえ」と。

ゑ?異音?

ほぼ毎日乗ってるけど全然わかんない。しかしプロが悪いというのだから、悪いんでしょうな。せっかくなので、これを機に全部見てもらうことにした。なんせ8年以上乗ってるのにまともな整備をしていなかったから。よろしくお願いしまーす。

 

わたしの足としばしの別れ。2週間の入院。2週間ぐらいなら徒歩圏内でまぁなんとか生活できるでしょ、とね。この時は思ってたんですわ。

原付を預けた瞬間から、怒涛の移動ラッシュ。

切れる食糧、最寄り駅徒歩40分のワクチン接種会場、そして雨雨雨。

天はわたしを見放した感じ?それとも神は死んだ?

ニーチェみが深まりつつも、車に乗らなきゃどうしようもない。

 

覚悟を決めた。購入以降4回しか乗っていないNBOXよ、我に力を与えたまへ。

 

で、冒頭の筋肉痛。

 

車に乗り慣れていない人間は、各所に力が入ってしまい筋肉痛を誘発する。人類は重労働から解放されるために車輪を、動力を、そして自動車を手に入れたはずなのに、ちっとも楽になってない。苦痛の種になっとるんよ。しかも、おおよそ普段負荷がかからない部位だから、治りも遅い。踏んだり蹴ったり。

 

で、なんとか今日、地獄の車生活を終えたの。原付が返ってきたから。

すごい喜ばしい。台風が近づいていたから、めっちゃ雨が降ってたけど徒歩40分かけて取りに行った。顔面べっちゃべちゃになったけど、全然いい。許せる。だって車に乗らなくていいから。

 

原付を預けるときに、「5万円以上かかることは覚悟しておいてください」と言われた。異音って多分だいぶレッド寄りのイエローカードなんだと思う。大丈夫です先生。やってください。控え用紙にサインを書くときの気分は、さながら手術同意書だった。

だから、原付を受け取るときも、もう手術の出待ちなの。奥から整備士さんが出てきたとき、「先生、うちの子は...!!」ってやりたかった。やらなかったけど。

 

「異音はおそらく冷却水が原因なんですけど、原因箇所が分からないんですよ」と。

どうも、冷却水の減りが微妙に早いらしい。通常こういう場合はどこから漏れていることが多いのだけれど、モレの箇所が見つからない。でも冷却水は減っている、という状況らしい。

 

漏れの箇所が見つからない以上、直ちに危険になるということはないそうだ。安心。通常通り乗って問題ないとお墨付きをもらえた。うれしい。うれしいんだけどさ。なんかこう釈然としないよね。どこいったよ、冷却水。

 

ワインなどのお酒は、熟成の過程で樽の中身が減ることがあるという。これを「天使の分け前」と言うらしい。

 

あの、天使さん。もしや、あなたうちの原付から、分け前持ってってません?

ワインから分け前もってくのは、なんか風情があっていい。妖精さんの仕業みたいなかわいらしさがある。でもね、原付の冷却水を持ってくのは、なんか違うよね。倫理的にはどっちもだめなんだけど、冷却水の場合絵面がさ、コソ泥とか車上荒らしのそれなのよ。全然かわいくない。人間の中古品じゃなくて、経費で冷却水買ってもらいな?

 

あと、天使が原付に乗ってるのも、なんかやだ。30km/hでしか移動できない天使に夢も憧れもない。おうその背中の立派な羽はお飾りか?ケルビムとかスローンズあたりに相乗りさせてもらいなさいよ。いい車輪もってるから。

 

整備士さん曰く、わたしにできることは、こまめに冷却水の量を確認することだけらしい。つまりこれは、天使どもとわたしの戦い。天使が分け前をぶん取ったらわたしの負け。それを防げばわたしの勝ち。ビーノの冷却水目盛は車体の下のほうにあるから、確認のたびにわたし、原付に土下座する人っぽくなっちゃうけど、がんばる。天使どもには冷却水を1mlもくれてやらん。

 

天使の上司の方々、早いところ彼らの冷却水代の稟議通してあげてね!

できれば、ご近所に土下座シーンを見られる前に!