コスプレ衣装を手に入れたら、イベントへ行ってみたくなると思います。
しかし、コスプレをはじめたてだと交友関係もまだできておらず、一人で参加するしかないということもあります。
コスプレ仲間を増やすのにコスプレイベント(コスイベと略されることもあります)はうってつけですが、初めてコスイベに参加するときは勝手が分からず不安だと思います。
今回は、コスプレイベントに一人で参加するとき気を付けた方がいいことを解説します。
ポイントを押さえることで少しでも一人ぼっち参加の不安を減らして楽しくイベントに参加しましょう。
【目次】
事前準備は念入りに
一人で参加するとき困るのが、何かあったとき頼れる人がいないことです。
ここでは、「なにか」を予防するための事前準備について紹介します。
忘れ物がないかよく確認する
いざイベント会場に到着したはいいものの、カバンをあけたらびっくりあれもない!これもない!なんてことはコスプレあるあるです。
知り合いと来ていれば相談して必要なものを貸し借りできるのですが、一人ではそうもいきません。
イベントに一人で参加するなら、忘れ物の確認は念入りにしましょう。
忘れられがちだけれども忘れたら困るものを書いておくので、家を出る前にもう一度確認しておきましょう。
【コスプレイヤー】
ウィッグネット メイク道具 カラコン 靴下 タイツ ストッキング 手袋 ヘアピン 安全ピン など
【カメラマン】
メモリーカード バッテリー(充電を忘れずに) 電池
【共通】
チケット お金(特に小銭)
衣装が一人で着られるか確認しよう
普段着と違い、コスプレで使用する衣装は複雑なものが多いです。中にはどうやったって一人では着用できない構造の衣装もあります。
自分の持っている衣装が更衣室でひとりで着られるか事前に確認しておきましょう。手元にある衣装をはじめて着るのがイベント会場となると、想定外のトラブルが判明することがあります。
あるあるなのが、自分で背中のファスナーが上げられないというパターンです。
また、着替えにどれだけ時間がかかるか、どの順番で衣装を身に着けるのが効率がいいか把握しておくのも重要です。
ひとりで着替えられない、またはあまりにも時間がかかりすぎる衣装の場合、別の衣装に変更することも検討しましょう。
...といいつつ、コスプレイベントの更衣室は基本的には優しい空間なので、隣の人に「すみません助けてもらえませんか」と声をかければファスナーを上げる程度のことはやってもらえるはずです。
困ったことがあったら勇気を出して近くのコスプレイヤーを頼ってみると何とかなるかもしれないということは覚えておいてください。
軽食・飲み物も忘れずに
イベント会場内ですぐ摂取できる飲食物は常に携帯しておきましょう。
コスイベ参加中は都合よく近くに自動販売機やコンビニがあるとは限りません。コスプレをしている場合そもそも店に入れないこともあります。
知り合いと来ていれば代わりに購入しに行ってもらったり、食べ物を分けてもらったりできることもありますが、一人で参加しているとき頼れるのは自分自身のみです。
500mlペットボトル飲料と、さっとつまめる食べ物(個包装のお菓子やおにぎりなど)はかばんに入れておくと安心です。
特に夏場は熱中症対策のためにも多めに水分は確保しておきましょう。
過去にわたしが参加したイベントでは、会場内の自販機、コンビニから飲み物が消えて大変なことになっていました。
あと忘れがちなのが薬です。日常的に使っている薬があるなら忘れずに。飲み薬であれば薬用の飲料水も必要です。わたしは特に持病等はないので服用している薬はないのですが、万が一に備えて痛み止め薬は携帯しています。
一番気を付けるべきことは「自己防衛」
ひとりでいる時はトラブルに巻き込まれやすいうえに、トラブルにひとりで対応しなければなりません。初心者のうちはしんどいと思います。
ここでは、イベントで自分の身を守るための行動についてお話しします。
イベント会場に持ち込む荷物は最低限にする
イベント会場へ持ち込む荷物は少ないに越したことはありません。
あれこれ持っていると重たいですし、管理も大変になります。
特にコスプレイヤーの場合、写真撮影のたびに写真に写らない位置に荷物を移動させることになると思います。自分から離れた位置にあるほど置き引きのリスクが高まってしまいます。
「貴重品はクローク(荷物を預けるところ)に預ければいいや」と思うかもしれませんが、多くのコスプレイベントのクロークは不特定多数が出入りしており、スタッフも常駐していません。
防犯のためにも、まずコスプレイベントに持ち込む貴重品は必要最低限にして、イベント会場内に持ち込むなら、盗まれたら困るものは極力持ち歩かないようにしましょう。
お金は飲み物や軽食が数回買える程度あれば十分です。1000~2000円程度の現金があれば事足ります。
スマートタグやスマートラッカーなどと呼ばれるような、持ち主から荷物が離れると警報が出るデバイスを使うと幾分か安心です。
カメラマンであれば、どうしても荷物は多くなってしまうと思いますが、出来るだけ荷物を減らし、身に着けることで対策しましょう。
カメラの場合、盗難と同レベルで怖いのが破損です。高価なカメラやレンズが人や物にぶつかって壊れると目も当てられません。荷物が多いと被害者にも加害者にもなりかねませんので注意しましょう。
スタッフのいる位置は常に意識しておく
イベントで何かあった場合、一番最初に頼ることになるのがイベントスタッフです。
盗撮、つきまとい、暴力などのトラブルがあったらスタッフを呼ぶことになるのですが、一人で行動しているとトラブルの渦中でスタッフを探しに行くというのは大変困難です。
トラブルにあった際に困らないようにするためにも、どこにスタッフがいるかあらかじめ把握しておきましょう。
大抵の場合、受付と更衣室にはスタッフがいます。大型のイベントであれば複数個所にスタッフの詰所がありますし、会場内を巡回しているスタッフもいます。
万が一に備えてスタッフが近くにいる場所を中心に行動すると、何かあったときにすぐスタッフを呼ぶことができます。
怪しいと思ったら迷わず断る・離れる
コスプレイベントには様々な人がいます。中には悪意を持って接してくる人、単純に困った行動をする人というのもいるわけです。
こういったトラブルメーカーには近づかないのが大原則です。
もし少しでも違和感がある、悪意を感じる人に話しかけられたり、近づかれた場合は迷わず物理的・心的両方で距離をとりましょう。
コスプレイヤーであれば写真を撮らせてほしいとお願いされることもあるかと思いますが、断ってOKです。
撮影の断り方については過去に書いているのであわせてどうぞ。
断ってもなおつきまとってくる等あればスタッフに相談しましょう。
何かあったら助けを求める
トラブルの中には緊急のものもあります。
現在進行形で体を触られたり、暴力を振るわれている、急に具合が悪くなって動けない、盗撮にあっているなどの場合は、すぐに近くの人に助けを求めてください。
理想は近くにいるスタッフを呼ぶことですが、近くにいない場合は近くのコスプレイヤーやカメラマンでも大丈夫です。
「スタッフを呼んでください」「助けてください」と大きな声で言うだけでも違います。
ここで一番良くない行動が、トラブル現場で何も言わず、後からSNSなどで被害を報告する(通称:お気持ち投稿)ことです。これでは何も解決しないばかりか、心無い人に誹謗中傷されるリスクのある行為です。
未成年は必ず保護者の許可をもらう
親がコスプレに理解がない、言うのが恥ずかしいなどという理由で保護者に無断でコスプレイベントに行こうとしているのなら、絶対にやめた方がいいです。
何かトラブルにあった際、未成年だとひとりでは何もできません。いざという時助けてもらうためにも、必ず保護者にイベントへ行くことを伝え、何かあったらすぐ連絡が取れるようにしておきましょう。
もし許可が下りないなら、残念ですがイベント参加は諦めた方がいいです。成人してからでもコスプレはできます。
交友関係を広げよう
コスプレを始めたてだとまだ交友関係ができていないことと思います。
コスプレイベントはコスプレ仲間を増やす絶好の機会です。
ここでは、コスプレイベントの参加者とお近づきになる方法について解説します。
コスプレ用SNSアカウントを作っておこう
現代のコスプレ活動においてSNSは欠かせないツールとなっています。
イベントの情報収集、写真データの受け渡し、コスプレの閲覧・投稿などなど、SNSを中心に回っているといっても過言ではありません。
イベントで出会った人との人間関係を維持するためにもSNSのアカウントが一つ以上あると大変便利です。
現在コスプレにかかわる人が最も使うSNSがX(旧Twitter)です。イベントへ行く前に登録しておき、イベントで会った人とIDを交換できるようにしておくと今後の交友関係が広がります。
名刺・スケブを用意で連絡先交換
会場で出会った人と今後も仲良くしたい場合、SNSなど何らかの連絡先を交換することになります。
このとき便利なのが、名刺です。
自分の連絡先を記入したものをさっと渡すだけです。もし相手が今後も仲良くしてもいいと思ってくれたら後日連絡が来ることでしょう。連絡先交換を強要しないところも好感が持てます。
名刺をつくるハードルが高いと思う場合、スケッチブック(通称スケブ)に名前と連絡先を書いたものでも大丈夫です。スケブの場合は自分と一緒にスケブの写真を撮ってもらう感じで使用します。
ツーショットで親交を深めよう
気になるコスプレイヤーがいたら、一緒に写真を撮らせてもらう文化があります。
スマホのインカメラを使用して撮影するツーショット(通称ツーショ)です。
写真を声掛けのきっかけにすることで、その後の連絡先交換がしやすいというわけです。
なお、ツーショットをする文化はコスプレイヤー同士が中心で、コスプレイヤーとカメラマンではあまりありません。何度か複数のイベントで顔をあわせるうちに仲良くなったカメラマンとはツーショットをする場合もありますが、初対面ではあまりやりません。
ツーショットで撮った写真はイベント後送ることで交流を続けるきっかけにもなります。
写真の送り方については別の記事を書いていますので参考にどうぞ。
スマホの充電に気を付けて
上でも書きましたが、現代のコスプレイベント交流においてスマホは必要不可欠です。それゆえイベント会場内では頻繁にスマホを触ることになると思います。
そうなると気になるのがスマホの充電です。特に一人で参加していると、手持ち無沙汰な時間にスマホを触る頻度も多いのでガンガン充電が減ります。
ツーショ、連絡先交換をする予定ならばスマホが充電切れを起こさないように注意と対策をしましょう。
モバイルバッテリーを持ち歩くのが手っ取り早いです。チャージスポットのようなレンタルバッテリーサービスを利用するという手もありますが、コスプレしたまま入れる店舗に限りがある点には注意してください。
充電を切らした時一番危機的状況になるのが、デジタルチケットの提示です。
イベントによっては紙チケットを発券せずすべてデジタルチケットで管理されていることもあります。イベント受付や更衣室に入るときにチケットを提示しなければならないのに、スマホが充電切れで表示されないと非常に面倒なことになります。
交流も大切ですが、必要に応じてスマホの充電は節約しましょう。
コスプレイベントは一人で行っても楽しめます。確かにイベントは2人以上で来ている人が多いですが、一人の人もそこそこいますので安心してください。
コスプレイベントに初参加するのには勇気がいると思います。本記事が一人でイベントに参加する人の背中を押せたらうれしいです。